商品画像

商品名

内藤湖南ポリティックスとシノロジー

商品説明

[著者] J.A. フォーゲル　[翻訳] 井上裕正
[装幀] 戸田ツトム
[発行所] 平凡社　[シリーズ] テオリア叢書
[発行年] 1989年　初版1刷
[言語] 日本語　[フォーマット] A5｜ハードカバー　[ボリューム] 358ページ
[構成] 1冊　[付属] カバー
[コンディション] BODY：GOOD ★★★☆☆☆☆　JACKET：GOOD ★★★☆☆☆☆
[備考] 版元品切

商品解説

[コメント] 秋田に生まれ、秋田師範学校卒業後に上京し。政教社を結成し、明治ナショナリズムの論客として知られた三宅雪嶺（1860-1945）の主催する雑誌『日本人』や『亜細亜』、仏教雑誌『明教新誌』の編集に関わり、やがて「大阪朝日新聞」の論説記者をつとめると、中国内部への経済進出を積極的に主張し、日露戦争の開戦論を展開したジャーナリストとして活動。また1907年には京都帝国大学学長の狩野亨吉に招かれ、退官までの二十年間史学科で東洋史を担当。中国における時代区分論争や白鳥庫吉（1865-1942）との邪馬台国論争など、戦前を代表する東洋史学者として知られた内藤湖南（虎次郎／黒頭尊者／炳卿 1866-1934）。ジョシュア・A・フォーゲルによる Politics and Sinology: The Case of Naito Konan (1866-1934) 〈Harvard East Asian Monographs 114〉を全訳した本書は、ジャーナリストであり、大学教授、シノロジストとして、明治、大正、昭和と続く激動の時代を生きた内藤湖南をその時々の政治の渦中に巻き込まれることなく、公共の事柄について絶えず自分の意見を表明したパブリシストとして位置づけ、日本近代における学問と政治のあり方に一石を投ずるとともに、湖南の中国研究を全体論的に再評価した刺激的な書。

[目次・構成・収録内容]
謝辞
序章

第1章　明治中期の日本と中国―予備的概観
ヨーロッパ人の中国観
明治日本のシノロジー
中国を訪問した日本人と中国の改革論者

第2章　青少年期の湖南
鹿角地方の学問伝統と湖南の祖父たちの世代
内藤十湾と明治維新
青少年期の教育
初期の政治的関心―内政と外交―
東京の戦場へ―ジャーナリストとしての出発―
反政府ナショナリズムと明治期の新聞
文化ナショナリズムと中国

第3章　1890年代―中国の改革とシノロジスト湖南の誕生
改革への序曲―高橋健三と湖南―
戦争による改革
シノロジストへの道―湖南の中国史論（1895〜97年）―
植民地化による改革―台湾時代（1897〜98年）―
中国人自身による改革―戊戌変法と明治維新―
日中文化交流による改革

第4章　京都帝国大学就任と清朝史研究
「黄金時代」の京大における学者生活
清朝史に関する初期の研究
清朝の滅亡と清朝史研究の進展
『清朝衰亡論』
『清朝史通論』
清朝史研究の目的

第5章　『支那論』―時代区分と共和政治の本質
『支那論』執筆の動機
中国史の時代区分法―内藤史学のダイナミズム―
『支那学』と中国における地域社会の本質
共和政治の社会的基盤としての「郷団」
『支那論』批判
唐宋変革の詳論
「上古」「中世」の時代区分法
時代区分と「近世」の意義

第6章　現代政治とシノロジー―湖南の政治観（1907〜34年）
政治指導者の評価
中国の政治的混乱に対する理解
中国に対する外国の干渉について
中国とアジアにおける日本の役割
朝鮮論
『新支那論』
中国共産党と中国人の改革論に関する問題点
満州と「満州国」

第7章　歴史的評価―湖南と共和政治の萌芽

訳者あとがき
文献一覧
注

[図書分類] 東洋史・アジア史｜日本史｜日本思想｜政治・行政｜総記・全集・叢書
[キーワード] MODERN（モダニズム）｜HISTORICAL｜METHOD・NOTATION｜ASIA（アジア）｜CRITICISM・CRITICAL

[コード] 4582744141

詳細情報を表示

基本情報のみ表示

外部リンク